ラーメン店のサイドメニューからあげはみそスープと相性抜群

『北海道らーめん みそ熊』からあげ

 最近、各飲食店のからあげのクオリティが上昇し続けています。とくにラーメン店で美味しいからあげを食べさせてくれるところが増えてきました。ラーメン店のサイドメニューといえばチャーハンや餃子が一般的ですが、「もうひと品!」となったときにからあげを選ぶ人も多いようです。

 今回うかがった「北海道らーめん みそ熊」もそのひとつ。JR王子駅から徒歩3分ほどのところにあるこのお店のからあげ、とてもお店の前にはメインのラーメンと並んで〈から揚げ・300円〉の文字が。お店のイチオシの予感がします。

 みそラーメンと一緒にいただいたこちらのからあげ、衣が少し焦げ気味。しかしこれが味を引き立てるのです。表面に残った油が軽く焦げた衣の上で、キラキラ光っています。こういったルックスのからあげに食欲をそそられる私。なんと言っても揚げたて感が抜群です。

軽いお焦げの衣は絶妙な食感。焦げ過ぎはいけませんが、これはちょうどいい。私は常々、衣が焦げ過ぎのからあげを“石炭からあげ”と呼んで避けているのですが、これはまったく違う。カリッという歯ざわりに香ばしさとコクが加わっています。肉は濃いめのしょうゆ味。ガブリと食いつくと、香ばしい衣と濃い味付けの肉とが渾然一体となってくれます。

 さて、このからあげ、ラーメンとくにスープとの相性がいい。みそラーメンのスープは濃厚でコクがあり、たっぷりの野菜からしみ出した甘みが軽いアクセントになっています。ついスープだけ飲んでしまう美味しさで、濃い味付けのからあげともまったくケンカしません。

 ラーメン店のサイドメニューとしてのからあげは、餃子に比べるとまだまだ少数。最近はラーメンにからあげを入れた“からあげラーメン”を出すお店もちらほら見かけますが、やはりからあげは衣が命。とくにここ「みそ熊」の軽いお焦げのからあげは、スープなどに漬さずにその食感を存分に楽しみたいですね。


徳間書店・食楽web「から活日記」より

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