繊細な仕事が作り出す「豪快揚げ」の美味しさを堪能!
『中目黒 彩』骨付き豪快揚げ
東急東横線・中目黒駅から徒歩5分ほどにある「中目黒 彩」は、カラアゲニストの間でも評判のお店。こちらの名物料理〈骨付き豪快揚げ・1,480円〉は、からあげグランプリの素揚げ・半身揚げ部門において第6回、第7回と2年連続で金賞を受賞しています。
この豪快揚げ、インパクトある名前とは裏腹に作り方は極めて繊細です。使用する鶏肉は、岩手の銘柄鶏・みちのく清流味わいどり。自家製の揚げ油との相性を研究し尽くしてのセレクトなのだそう。
塩のみで味付けしていますが、一般的な塩からあげのように塩ダレに漬けこむのではなく、肉に塩をふっているだけとのこと。そうすることで、肉の持つうま味を閉じ込め、余分な水分を引き出し、肉を柔らかくジューシーに仕上げることができるのですね。
その効果は食べてみればすぐに納得。味付けがふりかけた塩だけなので、鶏肉本来のうま味がまったく失われていません。漬けダレを使わないことで、余分な味に邪魔をされず、鶏肉の美味しさを存分に楽しめます。おまけに肉が柔らかい!モモ肉、ムネ肉、手羽先、どの部位もフンワリとしたやさしい歯ざわり。とくにムネ肉などは、モモ肉かと思ってしまうほどの柔らかさで、特有のパサつき感はありません。骨に付いた肉も、軽く歯をあてただけでホロリとはがれてくれます。
黄金色の豪快揚げにかぶりつくと「カリッ」という一瞬の抵抗を見せた衣がすぐに破れ、柔らかすぎるほどの肉と一緒になってくれるのも嬉しいところ。肉汁は名前に違わぬ豪快さであふれ出てきます。勢いよく歯を立てると強烈な水鉄砲のように噴き出してくるのでやけどに注意が必要。
鶏の半身を豪快に使い、余計な味付けをせずに鶏肉のうま味を豪快に引き出しているこのからあげ。調理人のきめ細やかな仕事と美味しさへの探究心が生み出した逸品と言えるでしょう。
徳間書店・食楽web「から活日記」より
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