サラリーマンの聖地で衝撃のからあげを

『ダイニング・バー・タオ』からあげ定食

 サラリーマンの聖地・新橋に勤務するあるオジサンから「タオのからあげ、うまいぜ」と教えられ、さっそくランチタイムに突撃取材。JR新橋駅・烏森口から徒歩10分ほどの『ダイニング・バー・タオ』は、昼も夜も付近のビジネスマンでいっぱいになるお店です。この日はピークを避けて13時過ぎに入店したのですが、それでもスーツ姿の男性で店内はほぼ満席状態。 


 席に着くと店員さんが「すいません、今日はもうこれしか残ってないんですが…」と、10種の定食が書かれたランチメニューの〈からあげ定食〉と書かれたところを見せながら私に言います。はい、それで結構です!それが目当てなので!あとでわかったことですが、これは売れ残ったわけではなく、とにかく人気なのでたくさん用意しているということ。 


 待つこと7~8分、待望のからあげ定食が運ばれてきます。お皿には、私が持ち歩いている名刺入れほどの大きさのからあげが6個も!なんとデカい!このコラムの第1回でご紹介した『串エ門』を彷彿させるジャンボサイズです。 


 ではさっそく…と、からあげを箸でつまんだ瞬間、生姜の強烈な香りに襲われます。顔に近づけたわけじゃないのに。箸でちょっとつまんだだけなのに。この生姜の香り、たまりません。決して嫌味な香りではなく、クールに迫ってくる感じ。 


 シャリっと揚がっていて、噛むとガリガリと音の出る衣。骨伝導とやらで聴覚に伝わる歯ごたえに、生姜の強烈かつ爽やかな風味が合わさって、食べるほどに五感を刺激してくれます。1個食べ終えただけでは満腹にはならないものの、満足は十分に得られる味と食感。肉は余分な脂身を取り除いているため、不快感もまったくなく、弾力もたっぷり。 


 心とおなかが満ち足りた状態でお店をあとにしました。このお店を教えてくれたオジサン、さすが新橋を根城にして30年近くになるだけのことはあります。いつも酔っ払って冗談ばかり言っている人ですが、この情報には感謝!


徳間書店・食楽web「から活」日記より

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