食レポ文学①
「文学」と言うと何ともおこがましいのですね。
食レポは、レポートする人が五感をフル動員しておこないます。味覚だけではなく、視覚も嗅覚も活躍します。触覚も聴覚も使います。
またその人が、それまでどんな食生活を送ってきたのか、どういう食文化の中で育ったのかということも影響します。
自分のみが体験していることを、言葉で誰かに伝えなければならない作業であり、語彙力や表現力も試されます。
ちょっとおこがましいけれど、こんな意味で「文学」のひとつと言っても、まあいいんじゃないでしょうか。
ときには小説のように、ときには詩を書くように食べたときの感想を綴るのもいいのではないでしょうか。
情景描写(料理の見ためや食感、香りなど)、心理描写(食べてどんな気持ちになったか)、そして比喩(わかりやすく伝えるため)。
映像や写真を使ったメディアが未発達だった時代は、活字メディアが中心。人々は小説などを読んで、いろいろなことをイメージしたでしょう。人の想像力をかき立て、食べたものの感想を伝える手法として文学的なアプローチもありかもしれません。
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