美味しさの秘密は素揚げの皮にあり!

九州名物 とめ手羽・八重洲店』名物 とめ手羽・塩


 モモ肉、ササミと並んで鶏肉の人気部位のひとつ、手羽先。ほかの部位よりもゼラチン質が豊富で、モモのからあげとはひと味違った旨みを堪能できます。

 最近は手羽先からあげ専門のお店が増えていますが、ここ『九州名物 とめ手羽』は、私にとってはちょっと特別な存在。今回は全国に31店舗あるうちの八重洲店におじゃましました。

からあげグランプリ・手羽先部門で最高金賞1回、金賞6回を受賞した〈名物とめ手羽〉。数年前、かなり美味だとの情報をキャッチしていた私は友人数名と偵察に行き、初めてここの手羽先を食べて思わず「うめぇ!なんじゃこりゃ!」と“太陽にほえろ”のジーパン刑事のような声をあげてしまいました。

 1本(160円+税)からオーダーできるこの〈名物とめ手羽〉、見た目が独特です。一般的な手羽先は手羽中と手羽端をつなぐ関節が曲がって“く”の字の形をしていますが、ここの手羽先は串を通して真っすぐにのばした状態。これが案外食べやすいのです。

 両手で持って手羽中部分にガブリ!といくと衣をつけない素揚げでここまでできるかというほどのパリッと香ばしい歯ごたえ。軽い焦げ具合が香ばしさを増幅させます。この美味しさの理由は何なのか…?ずっと考えていましたが、今回の取材で発見できたようです。それはズバリ“皮”。

鶏の皮は食感が苦手だという人が多いでしょう。たしかに下手なからあげの皮には困惑するときがありますが〈名物とめ手羽〉の皮は心配ご無用。見事なまでにしっかりと揚がっており、これが衣の役目を果たしてくれています。歯を立てると「パリッ」という音とともに皮が一気に崩れ、肉汁たっぷりの肉と一緒になってくれます。

 塩加減が絶妙な〈名物とめ手羽〉のほか、秘伝の甘だれを絡ませた〈名物あま手羽〉もおすすめ。味も見た目もほかのお店にはないインパクト、さすが鶏肉文化圏・九州発祥のお店です。

徳間書店「食楽web」~カラアゲニストの「から活」日記~より

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